2.14 sat/かのこ
仕方ないの
合わない靴でも
こういう時代だから
かかとの尖った気持ち
ほんとうは憧れてたけど
大人になって、女の子になって
ヒールを履くようになるなんて
思ってもみなかった
こんなに痛いものだったんだね
毎日を歩いていくのは
知らずになりたがってたんだね
この街を行く人みんなも
点滅する青信号
無理して走って辿り着いたなら
反対車線から、振り返った笑顔と
タイトな腕時計と秒針と
また、みんなに会えたらいい
視線だけ点在する街の静けさから
逃げるように
今度の土曜日、忘れないで
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