雨の島/
吉岡ペペロ
こどものころ
公園は島だった
オレにとって
公園は島そのものだった
いくつもの島を
オレは巡るのだった
そのなかでも
雨の無人島がいちばん好きだった
遊動円木が雨に濡れていた
波打ち際に朽ちた時間のごとく
そこにはオレしかいなかった
戻る
編
削
Point
(4)