発掘作業員/Giton
 
泥炭の下に閉じ込められた沼沢地、
蛙にならないおたまじゃくし、
時間をなくした植物たちの白い夢、
動かないげんごろうの開(あ)いた口、

生きたまま化石になろうとしている沼は、
寒天のように先史人の遺物を含んでいた:
素焼きのかけら、子安貝の耳飾りが、朽ちぬまま、
ぼくらの日焼けした胸のようにくすんでいた;

ぼくらは、それらの、
ぼくらのために埋もれていたようなかけらを、
柔らかな草に、ひとつひとつ包んでいた、
婚約指輪を交わすように、紐で結んでいた。

ボクガ土二刺スすこっぷノサキガ、
ダンダント、浅クナッテイルコトニ、
キミハ気ヅイテイタロウカ?
れりーふ
[次のページ]
戻る   Point(3)