経過、彼方へ向けて/霜天
 
思ってみること
ここにいる僕等の存在を
君のその歩幅を


かたかた、と
時計の裏側で回る歯車の
噛み合うその一つ一つを
階段に登っている
繰り返している
繰り上げている

その
君の歩幅を

そこへ行くまでは
草原になっている
沿う川が流れて続いている
彼方
空の向こうなのかもしれないし
空なのかもしれない
獣道の草原で
君は繰り上げている
僕は繰り返している
彼方では夕日が
塗り分けている赤



繰り上げている歯車の
噛み合うその一つ一つの
僕等はその
経過になっている
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