永遠なんてない。/(悪)
「永遠なんてない。」
そう言い切った俺を
信じられない、
というふうな顔で
ただぽかんと
言葉を無くす
目の前の子に
俺は本当に、
心から、
申し訳ないなあ、
と思った。
と同時に、
空いた口を
漸く塞いで、
そして
無言を貫くままに
俺の前から
姿を消したあの子は
とっても
かしこい奴だったんだと
思う。
できの悪い
俺なんかより、
ずっと
(ここで、寂しいヤツだなお前は。とか、そういう、一般的な説教を食らわせられたら、きっと俺はにがにがしくわらっていた。)
(特別捻くれているとか、性格が冷めているだとか、そんな宛にならない勝手に抱かれている印象や感想なんかじゃあなくて、もっと根本的なところで、俺とおまえは違うんだよ、と、真っ黒いお腹の中で思いながら)
見上げた空は
吸い込まれそうなくらい
深い青色だった。
俺の一番好きな色だ。
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