残像/暗闇れもん
 
バラバラと零れ落ちる破片抱いて

流れる雲の行く末を見ていた

二本の柱が支えるこのカラダ

少しの風にでも流されて行きそうな抜け殻と化し

近くで聞こえる羽音に脅え

愛したはずなのに懺悔を繰り返した

近くで生まれたばかりの野良猫か、それはニャーとなき

思い出したように手に流れた雫を舐め

変わらない日常を懐かしがった

つかの間だけ

あとは無

つかの間だけ空を見上げ地面を見た

ゆっくりとした時間の流れの中

小さな猫の死骸だけ頭に残した

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