殺しに到る感情のラインβ/ホロウ・シカエルボク
 





くちばしのみだらな小鳥を二羽絞殺する黄砂にまみれた二月の昼下がり、人差指にまとわりついた赤インクのような小さなドット、嘘みたいな薄情な赤、だけど寸前の生命の確かな終り…なめて綺麗にして、それきり忘れた
闇雲にばらまくのはよしなよ、もうそれ以上…罪汚れたものどんなにもがいても水面に浮上することなど出来はしない、水底に漂いながら揺らめいて光を放つ遠いそれを眺めるだけさ
運命などいらないって言ったのは自分じゃないか?生命の重みに値しない人生ならいらないって悟ったつもりの馬鹿な坊主みたいに…放棄する手段を取ったのは他ならぬお前ではなかったか?生前葬は終わってしまったよ、お前は少
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