腐った童話/木屋 亞万
早かったので塞翁が馬
コーヒー臭い社長が高級車から降りて社内機密の事務員の手の鑑定を依頼しにきた
引きこもり気味の魔女はどもりながら、また窓ガラスを割る呪文を…
窓と天井が割れた高級車に乗りながら、秘書はそっと処女になる
裸の白馬に欲情し、老いた狼を膝の上に乗せている
豚の看護士は食べられる部位が無くなって、自転車とともに車の脇に捨てられている
社長は社員の手を使って魔女の乳を揉む、引きこもり魔女は秘書を呼び
鼻息の荒い社長を馬にする許可を取る、狼は魔女の部屋の鹿の剥製に齧り付く
社員の手は極秘のまま生きた伝説となり、博物館に飾られることになった
関節的な乳揉みを求める一部の熱狂的な魔女愛好家と、日々握手を重ねている
戻る 編 削 Point(0)