光声/
湾鶴
つぶやく君の言葉
両手で すくって
ひとつひとつに付箋をつけてゆく
数字も混じっているね
拾って大切にとっておきたいけれども
写真には収めきれない すべて
汗がひざの裏をつたう
何度も通った橋 向こうから こっちから
夕方にはブチの犬も歩くね
すっぱい太陽
たわむれる音 広がるね
セリフの紙ヒコーキ
アスファルトの足跡へ
落ちないように
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