HANGINGGARDEN/本木はじめ
飛行船はるか下方に点となり僕らふたりは帰れないまま
「ふらわぁ」と君がひとこと呟けば辺り一面芽吹きだす花
明け方に鏡の部屋に迷い込み乱れ咲いてるきみの朝顔
花園で追いかけごっこ足元に落ちてる薔薇につまづいたきみ
こうやって虫と葉っぱを手にとって結んで開けば蝶が飛びます
風が吹き抜ける夕暮れ花々がまるでまばたきしてるみたいね
くっきりと目を見開いて夜空見るここもいつかは流れゆく星
ぐるぐると回っていましたひまわりと首が折れたね君の負けだよ
新しい汚染に耐える花びらがいちまい手中に残っているだけ
ひとときの二人のじかん過ぎ去って落下してゆく空中庭園
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