接吻/
ICE
切れた先は途絶えていて
ぷつりとまるで動かない
これが亡骸か鉄屑か
意識と自覚の反対に
涙はまるで私ではない
勝手に心がやっている
深いところが閉じて
浅いところが騒いで
不似合いな正常が如何にも異常に映るのは
見えない儘の唇を従順に愛したからなのか
今こそ大海の微生物となって
遂に溶け込む事を選んだのだ
安らかに
安らかに
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