デイジー,クレイジーレイジ?(mother,I love you)/aidanico
今も録音してくれているのかい?
洗脳都市はサイバー・ショットのシャッター音で再生して形成してゆく。そして外国製のシャンプー剤のテレビ・スポットで幕を恭しく開ける。そこに広がるのは瞬きと同時に変容する世界、そして底に澱んでいるのはちょっとばかし前のA4サイズのゲーム機、冷蔵庫のフロッピー・ディスク、安いサテンレースのキャミソール、電子辞書。そのどれを摘んだって十分もすれば飽きてしまう。何所の会社だって印刷されたインキの数を嘆く一方で功労賞と名の付いた自分の店の金券を配るのに必死だ。デイジー、クレイジ
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