残響/風音
全然そうじゃなかったもの
6
いつだって
平気な顔して生きてきた
1人のときと
他人むけの顔と
でも
誰だってそう きっと
7
神さまって
いると思う?
私は少し信じてるらしいの
助けて、神さまって
祈ることがある
8
冬がとけて
もうすぐ春が来る
花咲き乱れる春が
でもこの冬が終わるのがこわい
時に
小さな子が母親をこわがるように
9
あなたを今
抱きしめたい
遠く もう 遠く
二度と会えないあなたに
話すことなんてない
ただ
あなたを抱きしめて
離したくないだけなの
10
この胸のなか
さよならの声が
まだ鳴り響いている
オルガンでひく
最後の音色のように
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