青木そうすけ≦プル式というカテゴライズ/プル式
 
びながら追い掛けた

鳥を見失って息を切らし
見上げた空を横切る梢に鳥の巣があった
鳥は穏やかに険しく雛に餌を与えていた
男は笑った
それでも噎せながら泣いた

男はまた散歩を始めた
時折見上げる空には鳥が飛んだ
男には鳥が必要だった
鳥には空が必要だった
空には青い風が吹いていた。






※噎せ=むせ


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[自由詩]月・酔いどれ・僕にはかけない絵画/青木そうすけ[2008年11月17日23時57分]

百万回の死んでしまえと
千回の生きていたいでは
同じ質量で違う重力
私はどち
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