完/カナシミルク
今日を終えてみちみちと降ろす帳はない
灼けた骨を畳み
剥き出しの眼球また漬けて
華奢な脳漿を保管する
教示せよ本日!
何を機能してあすと云う
また
完
一文字真に受けた
作り終えた情熱の片付けほど退屈な姿はない
昇り続ける幕を夢見てレンズ真上に向けても
決して焦点合わない姿
息つくたびに吐き出す色を
返してくれ!
見ること/見えないことの苦しみから逃げ出す前に
ぼくは空の背中を見る
明け方に落ちていく人影を捕らえてしまったのだ
幾千年も積もり積もった死体の、一つ一つに名前をつけて
遊び疲れても帰って来ない我が子を待ちながら
ぼくは路地に埋もれるだろう
その斜めに突き出た足を見ろ
沈黙を守れなかった苦しみを
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