若い女/ヨルノテガム
 

 弱ったところを弱らせる
 殺すのはあの男たちに任せて

 *

 あそこの隅で自慰をして
 あそこの汁で身体を温める
 指先が自分のじゃないくらい白く伸びていく
 隣の男に 今日は冬なの? と聞くと
 季節はわからないがあなたの待っている呼吸を
 ぼくも吐き出すことがある、と。 聞こえた気がした 

 消え入りそうな男の背中に
 顔を埋めたとき
 硬い服の生地から
 僅かな温もりを感じることができた
 まるで春だった

 あなた名前は?
 仮の名でいいの











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