若い女/ヨルノテガム
マクドナルドの隅で自慰をして
汚い安食堂のうどんで身体を温める
指の指紋が剥がれるくらい
心が痩せて
今日も化粧のノリが悪過ぎるわ
明日が春で
あさっては春
しあさって夏がきて
ひと月もしないうちに冬ね
お空とネオンがそう言っている
パンストの伝センが体中に拡がって
あの男の分だけあたしの体温は奪われていく
体の芯が氷水みたく
あたしは外に出かけるわ
電車に人が乗っていない
降りる頃に人がたくさん入ってくるの
骨ばかりになった街のレントゲンを眺めて
ハイヒールの音が街の病気に手を加える
傷んだ所を傷めて
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