目隠し/ブロッコリーマン
 
窓のすぐそば 椅子の上
ひとりぼっちの熱情は

自分に酔っていたのだか
暗い車窓を覗き込む
灯りも家も何もない

夜の列車はゆれていた
なんとはなしにゆれていた。

手提げ袋を抱え上げ
扉のほうをふと見やる

終着駅はわからない
行きたい駅もわからない

ただ、
なんとはなしにゆれていた。
戻る   Point(1)