ぼろぼろのつばさ 4/青色銀河団
 
ひかり。
カナリアの朝の蒸気。
難解な青春のあけがたをことごとく打ち砕く気層。
つきあたる女の子。
世界の毒。


よる

笑い方が よくわからないんだが
いったい おれは いつから 行方不明なんだっけ




[冬]

すきといったら
きっと
きえてしまう
悲しみの魔法
冬の底で
あたしの幻想まで
夕闇に包まれていく

ねえ風は死んでしまったの?
ねえ花は折れてしまったの?

あなたがすきなのに
負傷した悲しみが
灰になった手紙のようね




[12月]

ぼくは
で始まる詩を書き始めたら
冬のらせん階段をどこまでもおりてゆく
そんな詩になってしまう

あの日きみを待ち続けたときの雪は
まだやまない





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