草むしり/ローザ
にがく
罪の意識は湧いて
それでも 結局の所
生きゆくうちに
忘れるのだ
それは
自己投影
でしかあらず
みてくれの近さで
それのしやすさが決まる
この庭にある
過去の
「人間」 の
銅像を
蹴り倒して
鎌で叩き割ったなら
蚯蚓を
切り裂いた以上
罪と感じるだろう
日常気付かないふりをして
他の生を奪っている
例外なく
身勝手な 罪と偽善に浸るのは
感情を持つ我々だけだ
数時間後には忘れ
久々に履いたスニーカーに
剥げかけたペディキュアを
忌々しく思う
身勝手な生き物
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