[乱心]/東雲 李葉
 
想いを言葉に出来ないもどかしさ。
例えば、素晴らしい詩を読んだ後だとか。
人生に衝撃を走らせたそれを表現する術を拙い僕は持っていない。

情報の海を泳いでいく。
波をかき分け目的もなく彷徨っている。
したいことは沢山ある。でも知らないことはもっともっと沢山ある。

詩は歌に勝てないのではないかと疑っている。
言葉だけでなくメロディでも伝えられる利点は大きい。
僕がありったけの声量で叫んだなら言葉はどこまで届くだろう。

題名の無い詩しか詠えない。
自分が何を書いているのか自分でさえも分かっていない。
けれど「無題」の文字は淋しいから無理矢理まとめた言葉に押し込める。

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