衝動と…/いのせんと
 

睫毛の触れる距離
キミの吐息

あぁ

こんなにも
こんなにも

堪らなく
何故に
こうも堪らなく

突き上げる
衝動は
見開いた私の
眼を

濡らすのか


上下にと
規則正しく
揺れる肩を

こんなにも
あぁ

こんなにも
堪らなく
愛し
触れてしもまっても
よろしいか

わからぬままに
柔らかく開かれた
唇に
触れる指

あぁ
突き上げる衝動
痛みを

蜂蜜色の爪の先から
キミの中へ
溶け落ちてしまう
私を

キミは
その腕で
抱き寄せるのか

あぁ…
もう…
私は…

キミの中
壊れてしまうのだと
確信を持って

それを
静かに待つのだと

わかってしまった


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