太陽を食べる/アハウ
朝日が空を占有し始めて来光は天空を支配する
この太陽を絶叫とともに臓腑に納めて
細胞という細胞にこびり付いた
精神の垢を蒸発させる
風呂に入るように
肉体を心がけて浄化する
部屋の掃除をするように
肉体と精神に手を入れる
庭木に剪定を賦すごとく
天道の歩み
名も知らぬ花が咲いている
太陽は味方
一人一人に光球は分霊され
都市の雑踏は灰に輝く街
ジャケットの内側
コートの裾から
臓腑の太陽の光が漏れている
ティンカーベルの光の粉の様
やがて歩道を埋め尽くし
大地に浸みる
今日も太陽は昇る
太陽を臓腑に納めて
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