おもかげ/
みい
っとの思いで
夜にとどくような
うでを
のばせば、かんたんで
なにかにふれたとおもったら
きみの手のひらだった
あまりにもかんたんに
きみは手のひらをゆだねるから
こわくなって、
ぎゅっとした
きみのすきなごはんは
いくらつくっても
いつも口のなかに残っていて
いつまでももごもごしていた
なにか
言いたくても
もごもごしていた
うもれたいの
せかいへ
ふれている 手のひらは
にぎりかえして
つよく
にぎるたんびに
戻る
編
削
Point
(8)