REBET/ホロウ・シカエルボク
気づいてしまったいくつかの出来事がこびりついているせいだ…出かけなければいけない用件があったような気がする、だけどそんなこともう考えても仕方がない…モザイクみたいな細工の窓で拡散する光、お前の目の上で湖のように揺れて
いつかしらもこんな時間があったような気がする、もはや実感にすらならないいくつもの過去が存在するなんて時間を想像すらしなかった遠い遠い昔の中に…お前はどこかで別人になったのかもしれない、誰かに思われているお前のままで、だけど確かに果てしなくかけ離れた何かがそこにはあり…記憶の奥底でその感触だけをお前は辿ってゆくのだ、そこに行けば何かを思い出すだろうか、なに、なにを…?隣の部屋からロックンロール、リズムを取る代わりにいくつかのもうはっきりしない断片のことを忘れるように努めた
すべてが白紙のルーレットがいくつものチップの前で回り続けている
おそらくそいつはまだ止まることがない
戻る 編 削 Point(3)