REBET/ホロウ・シカエルボク
 
のならいまいましく思うこともない
息を吐いたらぼんやりとした影になってすぐに消える、当てのない魂の最後の行先を見るようだね
路上駐車していた誰かのシトロエンが静かに走り去る、盤上で踊りつづけるピエロの人形のような一定した動作でいつも同じ時間に出てゆく…その日じゃなくてもいい一日の連続する感じ、だけど
毎日など本当は捨てていくだけのものなのだ
幾つめの夜明けを迎えたのかはっきりと感じられなかった、ただ弱い呼吸に耳を澄まし、頬を撫でてゆく冷たい微風を感じていた、微風…最もささやかなものが生命のギリギリのラインを維持していた、ホワイトノイズが堆積する脳下垂体で
お前は世界に亀裂が走る瞬間を待ち
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