月/
ハルアキ
月がどうしても落ちてこない
手を伸ばしても
おういと叫んでも
お前は俺に似て
蒼白い顔をして
ただそこに浮かんでいるんだな
その頑固なまでの一途さも
『さらし者』だけに与えられた息苦しさも
本物ではない美しさゆえなのだな
どうしても届かないならば
俺は黙って見ていよう
胸をペコペコさせながらも決して裏は見せない
その姿を
俺に似たその姿を・・・
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