レイト/
フユナ
春を待たずに旅にでたいよ
根雪が薄い足をつつむうち
花の気配に気付かぬように
ぬきあしであの国道にでるよ
君の石が転がってるよ
黒く濡れた鉄鉱石のような
それが真夜中転がってるよ
どこに行こうか問うのは
もう春でいいよ
風がまだ吹かぬうち
ひとつその石つかんでこうよ
たくしていくのは ふるえだけで
のぞんでいくのも ふるえだけで
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