そういう事/
高橋魚
目線を逸らし
背を向けようとも
輪っかのような未来が
戦場を囲う
地団駄を踏み
そこに留まっていると
知らず知らずのうちに
輪っかは徐々に小さくなって
酸素を奪っていく
向き合うしかないのだ
今は無き父が
よく口先から出していたあの輪煙のような
ぼやけた未来と
受け入れる他ないのだ
誰かを愛するためにも
想像で想像を
飛び越えるのだ
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