皆無/yoyo
 
何を思い突き進むのか

夢の思い出を胸に

散っていく夢の花弁が舞う

なるようになるなって嘘

母がいた頃と全く世界は変わって

恐慌という悲鳴が雷雨のように叫ぶ

失った視力と記憶の中を

無理に生きなければならない

身寄りのない私に

病魔は容赦なく襲いながら

年は暮れ新しい年を迎え

荒廃した工場跡地に

霜がはり踏みつける

絶望は毎日やってきて

消え去る勇気がなく

生き恥さらして泣けない

戻れるところはない

暗夜は星さえ見えず

冷たい風が心を刺して

もう何もいらない
戻る   Point(1)