月の音/
アハウ
月の出が遅くなって
月光が細く熟れはじめると
満月の熱狂が恋しく思われる
冷たい光に微熱して 謳った
銀光は金属の肌ざわりで 熔けた
この魂のざわめきが
満月の色彩は朧なグラデーションに消えて
宴の残音は痩せ始めた この光に寂しく反響する
ゆっくり ゆっくり 衰退してゆく 夜の光
都市の夜景は
相変わらず奇麗で
地上に星星が降りて来たようだ
そんな東南方向に広がる夜景と月
遅い月の出は収穫の時
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