受光/
ホロウ・シカエルボク
の時お前のベージュのコートの襟元にしがみついてた枯葉のことが気がかりで、どうしてそれをはらってやることも出来なかったのかと
久しく思い出す木枯らしの感触、あやふやな雪に濡れた
路面に描かれたモノトーンのリフレイン
誰も使わなくなった灰皿に絵葉書を飾った
火をつけてやりたいけれど
あいにくマッチ一本
この部屋の中には見つからなかった
祈りの日です、と
テレビのタレントがつぶやいた、俺のしたことは
リモコンを取ってそいつを葬ったことぐらい
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