宛名書きが見つからない。/
示唆ウゲツ
そのときのぼくらといえば
朱肉の端っこについた
赤いカタマリをもてあそんでいたんだ
触れ合えるはずのない妄想だけが
部屋を流れてしまう風に色を与えた
トビラ、なんて開けたくないよ
必死になってたぶらかした偶像は
今となっては死に物狂いの現実だった
君の言い訳は聞きたくないけど
また 傷跡の話なら聞かせてくれるかな
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