呼ぶ火/KETIPA
 
そうであつても (1) 眼をそらして
ええものか自問する
裏道ぬけて
へろりと死ぬ草ども
を踏み乍(なが)ら逃げたら
    ・
神さんの焚き火をしかと見んといかんぞ やはり



大地に並べられた村の家々おゝ
ようけ燃えとる


ばあさんそつちはぬくいんか
此処の風はこたへる冷たさや


(1):生きろと云はれた。




どういふ訳か強くなる風が山に当つて居つた
煽りが風で
木々がばたばた薙ぎ倒さるゝ
全くお陰さんで 焚き木をくべんでも焼けますわ
火を呼ばれたら燃えるしかあらへん

最果てに消えた孫は凍死した 、洋平。
ほれぬく
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