冬のしじまに/朔 水
 
はらはらと千切れゆく
 
はいいろの空のかけら

ひゅうひゅうと

ひょうひょうと

ふきわたる冬の風が
 
ふとだまりこむとき
 
かき消してくれないよ
 
この胸の鼓動。

 

強さは愛しさを
 
弱さは優しさをはぐくむなら
 
その唇は

その微笑みは

きみの鼓動は、なにを語るの。 
 
 
はりさけそうな

冬のしじまに
 
愛しさでも

優しさでもなく、
 
かけがえのない君を叫ぶ。


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