ある夜の話/プル式
 
れます
それを眺めながら
黙って飲む酒はなんとも哀しい味がしますが
それが又旨く酒が進みます

ほうほうに酔いうとうととしながら眺めていると
風がひいふうと吹き
夕空を揺らしました
そうして
あっ
と言う間に
どこかへ
飛ばしてしまったのですがその時にはすっかり
酔いに
眠って
おり
ました

目が覚めると物干し竿の向こうには綺麗な夕空が拡がり
一際綺麗な一角には
小さな
鰯雲が泳いでおりました。
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