君の背中に追いつかない/秋桜優紀
 
の度漏らすのは、まだ息をしていることへの落胆の溜息。
ああ、いつからなのだろう、こんなにも卑屈になったのは。少なくとも、前はこうではなかった。死を願う自分など、思い描いたこともなかったのに。
眠い。まともに考えることができない。
少しずつ薄れていく意識の中で、私の中に残ったのは言いようも知れない悔しさだけ。
生きていたい。だけど、それは許されない。運命は、私にそれを許してはくれない。死にゆく己の運命を目の前にいつも突きつけられていて、それでも生きていたいとは思わない。思えるはずが――ない。
眠気に負けて、ついにまぶたを閉じた。そのとき私の頬を伝っていったのは、私が生きている、まだ人である
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