誕生はまだか、誕生を知っているか、誕生を、誕生のことを/ホロウ・シカエルボク
 
とは―?誰が確かめたんだ?誰が確かめた、誰がそのことの終点を見たんだ、俺はまだ見ていない、見えるとも思っていない、移動する湖のようにそいつは座標を変えていく、そのたびにすべてが変化していくんだ、移動する地形は命の数だけあるから…俺の見たがってる地上の景色、俺の見たがっている楽園、あるいは地獄、あるいはそのどちらでもあり、少なくとも容易くはない、風景…!オーオー、俺はぶっ飛んでるぜ、もっともっと速く、もっともっと速く…そうでないときっとそいつの尻尾にすら追いつけない…仮に、それがスピードの果てにあるものではないとしても…そいつを身をもって知るまでは求めなければならないんだ、身体が知ったものが本当でな
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