破瓜は絞首に似ている/アオゾラ誤爆
図を
どれほど感じているのだろうか
やさしく、
傷口に
飽和するのを待っているよ
それはとても透明な希望
やわらかで
――水の音がしている
まぶしい
春の庭に
ころがっているような
微弱な反応を見せる
きみ
想像もしていなくて
短距離走が苦手だった頃に
戻ったような思いがして
胃や胸が熱くなるのを
感じている
窒息
のような刺激で
きつく、しめられ、ほどかれて
白熱灯の熱さでもって
きみを食べて
しまう
わたしが
がまんして
痛いのを
息を止めてくちびるを
かんで
爪を、
立ててもいいよ
すきだから
ねえ
すきだよ
平らになった湖面を
破く寸前でふるえている
きみはためらいがちに
息を吐いた
静かに目を伏せるけど
わたしはすべてを知っている
みたいだ
壊していいのだろうか
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