破瓜は絞首に似ている/アオゾラ誤爆
 
きみはひどく咳き込み
すぐに踞った
今日は風がつよいね
手をつないで
髪を
なでた





すきだよ


あまく
湿った声は遠く
いつも
おびえているみたいだった
名前を呼ぶのも
思いを確かめ合うのにも
いつも同じかたさで
胸をひっかかれて
いるんだ
そしてわたしは凍る
鉄棒のように
つめたくなって
転んでしまいそうになる
だからもっと
ちゃんと
手をひいて
そばに


あ、
そこにいる
なにかべつの
いきものが
わたしと、
ここにいて
とけて
しまいそうで
うずく
あ、
ふれて
ふれあって
いるね


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