合歓の花 揺れやむとき/海里
一月一日に
七月の一日を思う
さらさらと吹く風に
合歓の花が揺れている
ここの夏はいま
見えているあの太陽の向こう
地球の軌道の
ちょうど反対側
日本の新年に
ブラジルや
オーストラリアのニューイヤーを思う
一月一日の
同じ陽を浴びている
コットンツリーやブーゲンビリア
地球の夏はたった今
赤道の向こう
足元の地面深く突き抜けて
反対側
だから合歓の花
ほんの一瞬
揺れやめたまえ
どこかで蝶がはばたくと
どこかで嵐が起きるという
だから合歓の花
蝶も花も何もかも
同じ陽ざしの中で
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