この表現があってる/がん
 
 僕はサバンナの中心で死にたいと思った。それはサバンナの中心ならば、よく分からない生き物にモサモサと食べてもらえると考えた末、至った結論だ。
 けれど、わざわざ、そんなことをしなくても良いんだということに、気がついた。僕は、もう、いろんな人に蝕まれてるような気がする。僕を蝕んでるのは、社会だとかいう枠組みだったり、人間だとかいう足枷だったり、あなたの澄んだ心だったりするんじゃないかと思ってみたりもするけれど、結局分からないままでいる。

 サバンナの中心にいる夢を見た。そこで僕は、携帯電話を持ってあなたに電話する。他愛のない内容の電話。「昨日は何を食べたの?」だとか、「最近困ったことはある?
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