瓦礫の上で行くあての無い祈りが始まる/ホロウ・シカエルボク
暴動の幻想の中で肋骨をいくつか失った、痛みは果てしなく体内を駆け回る、霞む視界の片隅に紛れ込む原色の感情、コンクリの壁にもたれた時の洒落たボディのアジテイターの薄笑い、誘ってくれるのはお前か、ふしだらな死神のように、俺の気分を河岸まで連れて行ってくれるのは?バン、バンとオートマチック、肉を削ぐ熱い鉛、かすれた声の悲鳴、すでに死に犯されているのか
火薬が静かに肉を焼く反応の鋭さ、声が無くなるのはあっという間さ、傷みを知らずに生きる者の末路はみんなみじめなものなのさ、撃ち尽くしたのか、ええおい、アジテイター、撃ち尽くしたのか?装填しておけ、装填しておけよ、お前には他人の死
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