ほしくずたち/山中 烏流
 
徨う遊び
 
見つからない場所は
紫の空の先で
目を閉じると見つかった
 
戻れないことを、少女は知らない
 
 止めることすら、出来ない
 
 
・やくわり
 
病めるように、膝を抱く
 
居心地を確かめるように
指先は、空を掻く
 
鉛筆を転がしてみたら
夜が生まれてしまった
 
 落書きの言葉と、溜め息で造られた、
 
 
・らっかん
 
落陽に泣くひとがいる
林檎色の空を指しながら、
涙腺を壊している
 
黎明が訪れたとき、そのひとは
老人になるらしい
 
 わたしの目の前を、白髪が過ぎていく
 
 
・わかもの
 
僅かな光を見た
 
色めき立つ様々を背に
頷いたのは、一握りのわたし
 
円卓の中心で踊りながら
をとめの夢に沈む
 
 ん、朝が、来る
 
 
 
 








.
戻る   Point(6)