星に願わない/水島芳野
また夢を見たんだ、と。
涙で濡れた瞼を押さえて気づいた。
零れおちる夢に薔薇を投げかけて
もう二度と訪れないように、
君に酷いキスをした。
おしまいがあるから、始まりはいつも眩しい
君が訪れるから、朝に焦がれ夜にくるしむ
とどかないところにしかないから、美しい。
きみのことだ
「「「きみしかいらない」」」
何度も泣き叫んで、
だけど僕は君だけを突き放そう
教えてよ
楽園のいみ
答えてよ
僕のために
紫陽花が、桜が、薔薇が
すべての花が
君に似ている
とどかない
とどかなくていい
散ってしまうと思った
君のつよさも知らずに。
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