道路の隅で/
綿花
煙草が吸いたくて
その場に座り込んだ
通り抜ける脚
目的を持って進む足
その流れから
置いていかれた僕は
ぼんやり煙草を吸って
吸い殻を踏み潰した
あはははは
くすくすくす
いろんな笑い声に包まれて
喫煙という目的をなくした僕も
一緒に笑った
あははははは
僕自身に対する僕自身の嘲笑
詰まった笑いは
涙に変わる
あぁそうか
僕は泣きたかったんだ
だから
ここに居るんだ
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