冬眠/伊月りさ
 
無意味と独創
のあいだに立っている

冬の小鳥の
さえずりを演繹したら
おだやかなわたしがいた

ひとりで
ひとりの救いを確立するための
戦いがはじまる

寒くなる
寒くなればさびしくなって
どんどんきみが不要になる

そういうわたしを
蓄えて
最奥に意識が凍った
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