癖/
小原あき
重くて
欝陶しくて
蹲って
小石みたいな癖を
ひとつ
撫でてみた
なんだか愛しくなって
撫でて撫でて撫でて
飽きるまで撫でて
そしたら
薄ら汚れたビー玉みたいになった
これは最近
できたばかりの
「すぐに白を選ぶ」癖だった
二十も歳の離れた従弟が
よちよち歩きで
こちらに来る
その足元には
マシュマロみたいな
癖になりそうな
柔らかなものが
従弟に離れまいと
必死にしがみついているのが
とても愉快だ
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