クラクション/m-rod
 
じゃなくて
違う部屋だったんだな

運転席と後部座席を隔てるような
薄い膜
それをめくることが
間抜けな僕には
きっと怖くて仕方が無かった


周りの人
エスカレーターを早歩き
その先の中二階に影が見える
間に合っているんだろうか
間もないのだろうか

右折、紆余曲折
左折、仮説
挫折
そんな漢字が読めてしまうたび
勝、渇と鳴るウインカー


明るいなら暗くいよう
明るすぎるから暗くしよう
暗中で行われるショーに身をゆだねる
小難しい
お恥ずかしいまでの蛍光色

マーカーが引きちぎる
大切な部分
ヒトを人間に変えるもの
そう 間の抜けてしまった僕は
あに○をつける単細胞な回答で


どこまでも不器用に
いいえと言えないまま過ごしている

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