マヤーとマーヤー/海里
 
猫と幻は相性がいい
何もないところを
よく見つめたりしているのは
何かをそこに
自分で描いてみているのかもしれない

抱き上げて覗き込む目の奥行きは
頭の大きさの何倍も深くまでありそうで
透明なフローライトか何かで出来ているのかな
幻燈機も兼ねているのだろうきっと

彼らもまた
自分たちが生きる環境を
自分たちだけで作り出す力を持っている

ひとたちが
言葉でそうしているように
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